マグネチックループアンテナ(MLA)のループ部を構成するのに、自転車の輪っか(リム)を転用するという作例はたくさんあります。自転車に乗るためには輪っかの形状やサイズの違いを知っておくことは必要ですけれど、MLAを作るにはおおおそ70cm径のループが作れる!、と頭に入れておくだけでOKです。

手持ちのフィールドアンテナ製MK-2A(29-14MHz対応) は77cm径でした。同ループは28Mhzを基本にそれより下の周波数帯はキャパシタ増加で対応しています。とういことは、70cm径なら24MHz以上が使えればよしというみつもりで取り組みたい?と思います。

まず、利用するリムを選びます。軽いカーボン製は抵抗値・加工の点から候補から外し、アルミリムにします。

タイヤ抜きで前後2Kgぐらい。今時「鉄下駄」と呼ばれる重さです。でも90年代終わりのころに入手した時にはエントリーモデルとはいえ一応「決戦用」と呼ばれていた有名クラシックリムなので、自転車乗りの人からは顰蹙をかうかもしれないちょっとやばめのチョイスです・・・ごめんなさい。

わたしのようなヘタレ自転車乗り側からすれば、エアロ+16本スポーク+チューブラ=横風怖い・テンション調整大変・タイヤ交換めんどう、さらに形状が年齢に合わない、ポタリングなのにエアロ?といくらでも選択理由(言い訳)がありますが、なにより無線ホビー側からみればエアロリムのMLAは作例では見たことがなかったので、これで作ってみたかったのです。
また、70cm径はあくまで外周対外周の距離であって、リム高も大きいので計算的にも同調点が違うでしょうし、かつ、このリム高の面積がどのように動作に影響するんだろうか、という興味もあります。

スポークを外すにはそれ用の工具をつかいます。

ニップルが隠れるディープリムでは通常のニップルレンチは使えません。
リム穴からネジをいじるしかありません。このホイールについていたニップルの頭部には工具溝(リセス)もないのでナットドライバー(5mm)一択となります。

ところがスポークのテンションが高いと隙間にドライバー先端部が入らない場合があり(それに合う薄肉のドライバを調達すればなんとかなるとは思いますが)、となるとまずはこのような工具でニップル頭を掴みます。

段取りが面倒といえば面倒なので、このような車輪をMLAにしたいという人がいたら(いるのか?)、ご注意を。1000円ちょっとで買える工具です。ボルトカッターでのスポーク切断作戦というのもありますが痛々しいので是非工具入手を考えてみてください。

なお、2、3本のネジを緩めれば、ホイール全体のテンションが緩んでニップル頭を普通のナットドライバだけで掴めるようになります。

外れました。

重量は525gでした。
外したものはまとめて物置にしまっておきます。ちなみにハブにはGIPIEMMEの社名とロゴの刻印があり美しいです。で、どう使うんだというふうには突っ込まれると困りますが・・。


というわけで。材料は調達できました。次にリムのキャパシタ装着部分を切らなければなりません。気持ち的に辛いのですが、やります。これは別記事で。





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