2026ツールドフランスの遺産

#雑記 #自転車覚え

2026年ツールは、ポガチャルの圧勝と「5勝クラブ」入りで終わった。配信実況を見返しながら、この記事を書いている。

「タディが強すぎて、面白くない」とかいう批判などは批判にもならず、その圧勝度合いのすごさと、それを担保する彼とチームの注意深さが際だったツールだった(今年も・・笑)。

しかし、今年のツールの最大の特徴はそこではない。山岳賞カラパスは、すごかったが、そこでもない。

主催者のASO(Amaury Sport Organisation)のコース設計の妙に注目したい。

ASOは、今年、南仏+アルプス周辺にステージを固めた。

ASOはブエルタもコントロールしており(子会社のUnipublic)、ブエルタも同様、地中海圏で完結するコース設定をしている(モナコ起点で、あとは南部イベリア半島のみ)。

かつてパリ・ダカールというモータースポーツのお宝ブランドを<地政学>的な理由で中止・開催地変更に追い込まれたASOの嗅覚が、遺憾なく発揮されているといっていい。

つまりは、2026年夏は、北部と首都近辺は<治安的>危険性が昨年以上にすすみ(治安リソースを食い過ぎ)、レースステージには設定しない、という考えが横たわっていたのだろう。これは公道スポーツ主催者としては一番過敏になる部分である。

現在のフランス北部や都市圏は、移民問題、経済不安、農民による道路封鎖、過激な環境活動家(エコ・テロリズム)による妨害リスクが最も高い「危険地帯」となっている。

世界中に生中継されるグランツールは、そのプロパガンダの場にもなりえ、事実昨年のツール・ブエルタは、イスラエルのガザ問題で、ステージレース一時中断に追い込まれたし(ブエルタでは首都マドリッドステージの中止)、UCIランクだったイスラエルプレミアテックはその後、名前を変えて再編成(イスラエルとの関係を切りNSNサイクリングとして再出発)を余儀なくされた。

マクロンのレームダック化は昨年から明かだったから、昨年の段階で、ASOはリスクの高い地域を「ビジネスの盤面」から除外したのだろう。

というと、いかにも陰謀論ぽいけれども。

しかし、今年のパリ最終ステージが、ボルドーなどの森林火災出動のための人員不足という理由で、郊外(トワリーからパリ郊外を通り16区に入る)のパレードラン的区間をなくし、シャンゼリゼーモンマルトルのみの短縮周回コースとなったことも合わせれば、一概に否定できない見方だと思う。

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